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『ざんねんないきもの 事典 じてん 』が、「“こどもの ほん 総選挙 そうせんきょ 」で 連続 れんぞく にかがやきました。ぜひ 感想 かんそう をひとこと。
まずは 全国 ぜんこく のこどもたちに「ありがとう!」。まさか、また1 えら んでくれるなんて、 ゆめ にも おも っていませんでした。みんな、 わす れないでいてくれたんだね。ビックリしています。 ふと りすぎて とべ べなくなってしまった「カカポ」という とり や、 目玉 めだま おお きすぎて うご かせない「メガネザル」など、ここに 登場 とうじょう するいきものたちは、たしかに「ざんねん」かもしれません。だけど、「それでも、よいかもね?」という あい らしいいきものばかり。とくに 進化 しんか しなくても、だいじょうぶ。そんなところを、おもしろがって んでくれたのかなと おも います。

なが い間、こどもたちに あい され つづ けているのは、どうしてだと おも いますか。
よく、おうちで「がんばりなさい!」って われるけれど、じゃあ、どういうふうにすればよいか、わからない ひと おお いと おも います。「がんばれ!」って 言葉 ことば がきらいだっていう ひと 、たぶん おお いはず。 ぼく の4 年生 ねんせい まご 友達 ともだち なんかもそうです。 おや われ つづ けて、イヤになっちゃったんだろうな。 ぼく がこの ほん つう じて つた えているのは「 べつ に、がんばらなくたってよいんだよ!」ということ。 たの しく、 たの しく! なかなか、そんなことを 大人 おとな はいないので、 んでくれるこどもたちは、きっとホッとしたんじゃないかと おも います。

( ほん ) をつくるときに ( ) かせない 存在 ( そんざい ) なのが、 編集者 ( へんしゅうしゃ ) 。この ( ほん ) 編集 ( へんしゅう ) した 山下 ( やました ) さんは、 小学生 ( しょうがくせい ) 支持 ( しじ ) ( あつ ) めた 理由 ( りゆう ) について、どう ( おも ) いますか。
小学生 ( しょうがくせい ) のみなさんに「いきもの」というテーマは、とっても 人気 ( にんき ) です。しかも、 ( いま ) まで ( ) らなかった 情報 ( じょうほう ) が、この ( ほん ) にはいっぱいつまっています。 ( あたら ) しい 発見 ( はっけん ) があった ( ひと ) ( おお ) いのではないでしょうか。 文章 ( ぶんしょう ) ( なが ) さも、そんなに ( なが ) くないし、どのページから ( ) んだって、だいじょうぶ。それから、 漢字 ( かんじ ) にはすべて「 ( ) みがな」を ( ) るようにしたので、 ( てい ) 学年 ( がくねん ) のみなさんにも、 ( ) んでもらえます。「この 漢字 ( かんじ ) は、こんなふうに ( ) むのか」というのも、 ( あたら ) しい 発見 ( はっけん ) ( ひと ) つ。そんなところが 支持 ( しじ ) されたのかな、と ( おも ) っています。

5 ( がつ ) 発売 ( はつばい ) 予定 ( よてい ) の『さらにざんねんないきもの 事典 ( じてん ) 』で、シリーズは5 ( さつ ) ( ) に。 今後 ( こんご ) ( つづ ) いていくのですか。
まだまだ、 ( ぼく ) 紹介 ( しょうかい ) したいと ( おも ) ういきものは、いっぱいいます。それから、ひとつのいきものの ( なか ) にも、じつはいろいろな「ざんねん」があるんですね。それを、これから1 ( ) ( ) 紹介 ( しょうかい ) していきたいと ( おも ) っています。 毎回 ( まいかい ) 、700から800 ( ) 情報 ( じょうほう ) 調査 ( ちょうさ ) して、100 ( ) ぐらいにしぼって ( ほん ) にまとめています。「 動物学 ( どうぶつがく ) 」と ( むずか ) しくかまえるのではなく、 ( ) んで ( たの ) しめることが ( なに ) よりも 大事 ( だいじ ) ( ほん ) ( ) むことは、こどもたちが 知識 ( ちしき ) ( ) ていく1 ( ばん ) の「もと」。 家族 ( かぞく ) ( とも ) だちと 一緒 ( いっしょ ) に、みんなで ( たの ) しめる。そんなシリーズを ( つづ ) けていきたいと ( おも ) います。

「“こどもの ( ほん ) 総選挙 ( そうせんきょ ) 」、 今泉 ( いまいずみ ) 先生 ( せんせい ) は、どんな ( ほん ) 投票 ( とうひょう ) してみたいですか。
『トム・ソーヤーの 冒険 ( ぼうけん ) 』にしようかな。『シートン 動物 ( どうぶつ ) ( ) 』も ( ) てがたい。それから、よく ( ) んでいたのは『シャーロック・ホームズ』『 怪盗 ( かいとう ) ルパン』などの 探偵 ( たんてい ) ものでした。 父親 ( ちちおや ) は、 ( ぼく ) ( おな ) 動物 ( どうぶつ ) 学者 ( がくしゃ ) 自宅 ( じたく ) にはいろいろな ( ほん ) ( おく ) られてきて、 ( かた ) っぱしから ( ) みあさっていたのです。 知識 ( ちしき ) ( ) るための「おおもと」は、 ( ほん ) であると ( ぼく ) ( おも ) います。 ( ほん ) ( ) 知識 ( ちしき ) をもって、 ( そと ) ( ) ( ) き、 実際 ( じっさい ) ( たし ) かめる。 研究 ( けんきゅう ) ( かさ ) ねるうえで、 ( ほん ) ( なに ) よりたいせつ。 自分 ( じぶん ) ( ) きな 分野 ( ぶんや ) だけではなく、 ( ) ( なか ) のいろいろな 出来事 ( できごと ) 、しくみが ( あたま ) ( はい ) ってきます。

小学生 ( しょうがくせい ) のみなさんに、
メッセージをお ( ねが ) いします。
「がんばらなくてよいから、 ( たの ) しいことを ( ) つけて、 追求 ( ついきゅう ) してみよう!」。 実際 ( じっさい ) にやってみることが、たいせつです。ダメで、もともと。どんなことにもチャレンジしてみるとよいと ( おも ) います。それには、 失敗 ( しっぱい ) ( おそ ) れないことです。「どうしてそんなことをするの?」「おもしろいからだよ」でOKです。 挑戦 ( ちょうせん ) してみて、いよいよ「これはダメだ」となったら、その ( とき ) ( ) ( かえ ) せば、だいじょうぶ。やる ( まえ ) から「ダメだろう」なんて ( かんが ) えてしまわずに、 行動 ( こうどう ) ( うつ ) してみよう!

今泉 ( いまいずみ ) 忠明 ( ただあき ) 先生

1944年東京都生まれ。東京水産大学(現東京海洋大学)卒業。国立科学博物館でほ乳類の生態などを学び、環境庁(現環境省)のイリオモテヤマネコの生態調査などに参加する。トウホクノウサギやニホンカワウソの生態、富士山の動物相、トガリネズミをはじめとする小型ほ乳類の生態、行動などを調査している。上野動物園の動物解説員を経て、「ねこの博物館」(静岡県伊東市)館長。

山下 ( やました ) 利奈 ( りな ) さん

高橋書店 書籍編集部 主任。1986年神奈川県生まれ。成城大学文芸学部マスコミュニケーション学科卒業。2008年に高橋書店に入社し、1年間、販売部で東京都の書店営業を担当。最優秀新人賞を獲得。その後、書籍編集部に異動し、生活実用書・児童書を手掛ける。おもな担当書籍は『ざんねんないきもの事典』シリーズ(累計380万部)、『親子で遊べる たのしい!おりがみ』シリーズ(累計60万部)など。